第三期北海道総合開発計画の策定と
その決定について町 田 真 也
は じ め に
ご承知のように第三期北海道総合開発計画は去る7月10日閣議決定を見た。戦後、本道のD開発は昭和25年北海道開発法の制定以来、第一期計画10ケ年(昭和27年〜31年の第1次5ケ年計画1年を置いて、昭和33年〜37年の第2次5ケ年計画)引きつづいて第2期計画の8ケ年(昭和38年〜45年)は今年度をもつて絡結をみるに至り、46年以降55年まで10ケ年にわたる第三期計画の発動をみるに王つたのである。
このような開発計画の実施の過程においてはそれぞれの分野において批判もあるけれども第一期時代の初期を除いてほ概ね計画達成率は順調に推移したものと云つて差支えなかろう。
1 計画の背景
ここで簡単に計画の背景といつたものについて述べてみたい。
第一期計画初期の第1次5ケ年計画時代においては戦後の荒廃と当面の需要にこたえる、いわば復興計画的な要素が強調せられ極度の電力不足、食料不足、燃料不足に対応して計画の柱も電源の開発、交通の整備、食糧の増産、地下資源(主として石炭)の開発などがあげられたが後半第2次5ケ年計画においてはその基本的考え方としては戦後国の復興が当時の朝鮮動乱等による特需の影響などもあるが徐々に達成されつつある段階で、工鉱業等:第二産業部門の拡大による産業の高度化をねらいとし、このための立地条件の整備をはかりながら雇用の増大と所得の増加を主目的とした経済計画的な側面を強く表現したものであつた。この間国の新長期経済計画による日本経済の急テンポな成長によつて、その財政投資も可成の規模に拡大した為に、北海道開発予算の伸びも高まつて行つたため第2次第5ケ年計画の資全達成率は、100%を上まわるとい結果を招いたのである。
このようにして第二期8ケ年計画を迎えるのであるが、時を同じくして国の所得倍増計画(36年〜45年)が樹立せられたため、計画の主眼として議論されたものは、高度な成長を遂げる国の経済に占める北海道のシエアーであつた。
また計画の性格としても産業経済の飛躍的発展の基礎となる政府公共部門については具体的な要請を、また民間部門については、これを誘導助長する手段として民問企業の拡大発展を促さんとする予測的な性格を持つものであつた。この計画は今年度をもつて終了することになるが資金達成率は極めて高いものと考えられる。もつともこの期間におけるわが国経済の成長は著しいものでありすでに先進諸国の成長率をはるかに上まわるものがあつた。このため所得倍増計画頭初における予想、45年の生産所得26兆円(33年価格)は44年で57兆円、道民生産所得の目標、45年1.4兆円(35年価格)についても、43年実績で1.9兆円と計画をはるかに上まわるに至ったのである。
今や日本経済は高度成長の時代をこえて国際的な大型化時代を迎えつつある。
1970年代の国際経済に対応するため経済企画庁は新全国総合開発計画を作立した。
このような中で一昨年43年から道は第三期開発計画の作定にかかつたわけである。
ここで繰りかえすまでもないが、情報化社会といわれる新しい未来への転換期を迎え今後巨大化する社会資本を先行的、先導的、効果的に投下するための基礎計画として国民の新しい活動の基礎をなす国土の総合的な開発の基本的な方向を示したものであつた。
このため大型のプロジエクトを骨格としてまとめられたものであるが、北海道においてもこのような情勢に積極的に対応し、大きな開発の可能性を持つ北海道の潜在発展力を最大限に発揮せしめ国土利用再編成の実現をはかることに開発の意義付けを行つたものである。その目標とする北海道経済の規模と構造は次のとおり見込んでいる。
2 第三期計画交通部門の道意見と国の計画
道は先に北海道開発法第5条の規定に基づいて内閣に見し出る音見を作成したが、その副題は生産と生活が調和する豊かな地域社会の建設としているところが、長期的視点に立つた将来の北海道の姿を展望し、この計画において、未来社会建設のための基礎条件を造り上げようというものである。
この計画を実施するための政府投資は約8兆5,500億円を見こみその内容は
| 農林水産業、鉱工業等 | 15,500億円 |
| 住宅、生活環境施設等 | 12,500 |
| 道路、港湾、治山治水等 | 53,500 |
| 調 整 費 | 4,000 |
| 合 計 | 85,500 |
また、計画期間における民間企業等の投資は約12兆2,000億円と見こまれている。
以下このような構想に対応するための新交通体系の整備計画部門について紹介を試みさらに決定をみたこの部門を第三期北海道総合開発計画(45.7.10)書から転載し会員各位のご参考に供したい。
(1) 道の意見
今後、わが国においては、国際化の一層の進展とともに、広域化、大型化と情報化社会への移行によつて、従来一部の地域に偏在していた土地利用を是正し、開発の可能性を全国土に拡大するため、新たな交通通信体系の整備が必要とされている。
一方、北海道経済は、今後、著しく活発化し、これに伴つて輸送量も増大(貨物3.6倍、旅客3.8倍)するものと予想される。
このため、今後の交通輸送においては、道路、港湾、空港等が果たす役割と機能を考慮し、道・本州間の輸送体系としては、国土の主軸の一環をなす青函トンネルと新幹線鉄道の建設、国土開発幹線自動車道の整備、国際空港・港湾などの整備充実を促進し、長距離・高速大量輸送の需要に応えるとともに、道内においては、
輸送量の増大に対処して、幹線鉄道の近代化、都市間輸送力の強化、道内一円を結ぶ道路網の先行的な整備をはかり、さらに、交通機関相互の結合一貫輸送体制の確立を促進する。
また、わが国における産業経済の拡大等に伴う北海道の港湾の機能整備をはかるとともに、
とくに、北海道開発の先導的役割を果たすものとして、新規大型港湾の建設を積極的に推進する。
さらに、経済社会の発展と変化に即応するため、交通体系の形成と相まつて、全道をおおう電話網と道の内外を結ぶデータ通信網の整備を促進する。
このような北海道の新交通通信体系の整備にあたつては、開発の効果が全道に波及し、都市と農山漁村の均衡ある発展が期せられるよう配慮することが必要である。
(1)構 想
自動車利用の増大に対処して、道・本州間の連けいの緊密化、道内地域の均衡ある発展、
さらには、人間性を尊重しつつ豊かな生活の確立を促進するため、国土の主軸形成の一環として高速自動車道の建設をすすめるとともに、道内の道路網の拡充、都市交通の充実、冬期交通の確保などを推進し、道路交通体系の整備の強化をはかる必要がある。
このような観点から、開発の構想は、つぎのとおりとする。
ア 道内地域にわたる道路網の整備
道・本州間および道内主要都市間を短縮する高速自道車交通体系の形成をはかるとと
もに、これらの連絡する道路網の拡充整備を促進し、産業経済の発展はもとより、とくに、道民生活の向上に資する。
(ア) 幹線道路、支線道路等道路網の充実
産業活動および生活領域の拡大に対処して、二次改築(拡幅および線形の改良など)を含め、国道、道道の全線の整備をおおむね完了するとともに、産業上および生活上重要な幹線市町村道の重点的な整備を促進し、道内全域にわたる道路網の充実をはかる。
(イ) 国土開発幹線自動車道の建設推進
中核都市圏間の時間距離を短縮して、道内における経済交流の活発化を促進するとともに、地域住民の生活領域の拡大に資するため、国土の主軸形成の一環として、北海道縦貫・横断自動車道の建設をはかる。
(ウ) 幹線道路の高現格化工備
北海道縦貫・横断自動車道を補完し、これと広域生活圏(1次生活圏)の中心となる主要都市などの連けいを強化するため、これに必要な国道および主要道道について、高速走行ができるよう、先行的に二次改築などによる高規格な整備をはかる。
イ 都市交通体系の強化
今後、道内の中核都市圏の人口が著しく増加するものと予想されるので、これに伴う
自動車交通量の増大に対処して、道路などの整備を促進する。
このため、新たに市街地として開発される地域については、都市計画に基づき秩序ある発展の誘導をはかるため、道路用地の計画的先行取得をすすめ、大規模な幹線道路の建設を促進する。
また、都市における既成市街地内の道路交通の円滑化と生活環境の改善、向上をはかるため、都市計画街路の整備、市街地再開発等による道路の拡幅などを促進するとともに、都市内の高速道路、高速鉄道などの整備をすすめ、交通需要の適正配分をはかる。さらに、鉄道高架、公共駐車場、総合バスターミナルなど関連都市計画事業の総合的な実施を促進する。
ウ 農山漁村道路の整備
農山漁村地域における産業経済の進展と生活水準の向上を促進するため、集落と国道、道道を結ぶ道路などを幹線市町村道として、重点的に整備するとともに、
これら道路の冬期交通の確保をはかる。
エ 産業開発地域の道路整備
産業開発を促進するため、大規模工業基地および新酪農村の建設、さらには広域観光ルートの形成など、産業の開発に対応して道路を先行的に整備する。
このため、幹線道路、開発道路、一般有料道路などの新設整備を推進し、道路網の充実をはかる。
さらに、大規模工業基地などにおいては、都市計画に基づく街路の先行的整備と区画整理による道路の新設を促進するとともに、幹線道路、高速自動車道との連けいをはかる。
オ 冬則交通の確保と高度化
産業活動の活発化とと道民生活の向上を期するためには、交通輸送の大量化、高速化に対応しうる
よう、冬期交通の碇確保、とくに、冬期における都市交通の渋滞、酪農地帯の輸送停滞などの解消をはかることがきわめて重要である。
このため、機械力の拡充、合理的な除排雪体制の整備をすすめ、除排雪の拡大と効率化をはかるとともに、
とくに市街地に対しては、商店街の歩道、文差点、急勾配の車道などの融雪を促進する。
また、冬期交通体系の確立と除排融雪技術の開発を促進するため、試験研究体制の充実強化をはかる。
力 交通安全、沿道緑化等の推進
交通輸送の大量化、高速化が進展しつつある情勢のもとで、安全快適な道路交通を確保するため、道路の質的向上と相まつて、交通安全対策の強力な実施と交通環境の改善をはかる。
このため、横断施設などの整備のほか、交通危険筒所の解消、歩道の整備、街路樹の植栽などを積極的に実施する。
(2) 主要施策
開発の構想に基づく主要施策は、つぎのとおりである。
ア 道内全域にわたる道路網の整備
(ア) 幹線道路、支線道路等道路網の充実
国道については、全線の改良舗装などを完了するとともに、交通量の増大に対処して、バイパスの新設、車道拡幅、立体交差、歩道の設置などの二次改築を積極的に促進する。
道道については、全線の舗装を概成し、全橋梁を永久橋化するとともに、交通量の増加が予想される道道の二次改築を推進する。
市町村道については、幹線市町村道2万7,000キロメートルを主対象に、路盤工の実施、舗装の拡大などを重点としてその整備をすすめ、また、幹線以外の市町村道についても、生活環境の向上に資するよう、その整備の促進につとめる。
なお、道道、市町村道の国道あるいは道道への昇格につとめ、道路整備の進展をはかる。
(イ) 国土開発幹線自道車道の建設推進
北海道縦貫・横断自動車道については、全区間にわたる整備計画の樹立をすすめ、その建設を促進する。
とくに、函館・旭川間と札幌・小樽間については、その完成をはかる。
(ウ) 幹線道路の高規格化整備
旭川・網走間、釧路・根室間、紋別・名寄間などの国道、主要道道13路線について、高速走行ができるよう、先行的に二次改築をすすめ、北海道縦貫・横断自動車道との連けいを強化する。
イ 都市交通体系の強化
都市内道路の充実をはかるため、都市計画街路の舗装、都市改造事業などによる道路の拡幅などをすすめるとともに、鉄道の高架化、交差点の改良、立体交差化、共同溝の設置などを推進する。
また、主要都市において、市街地再開発事業を実施し、都市の立体化による都市内広場、街路、駐車場などの用地の確保をはかるとともに、公共駐車場、総合バスターミナルの整備を促進する。
このほか、
とくに、札幌市については、高速鉄道、高速道路等の建設、市街地流通業務地区の整備などをすすめるとともに、鉄道の高架化につし、ては、その早期実現につとめる。
さらに、都市化の進進展に対処し、主要都市において土地区画整理事業を積極的にすすめ、都市の改造を促進するとともに、
とくに、新たな市街地となる区域については、土地区画整理事業の実施により、宅地造成とあわせ道路の新設、拡幅を推進する。
ウ 農山漁村道路の整備
農山漁村地域においては、集落と駅舎、役場、学校、病院など公共施設の所在地との間、さらには、集落と国道、道道との間を結ぶ道路をを重点として、大型の農業機械や車両などが走行できるよう、その改良、舗装をすすめるとともに、橋梁の永久強化を促進する。
エ 産業開発地域の道路整備
農林漁業、鉱業、観光など産業の開発をはかるため、開発道路の整備拡充を促進する。
このため、釧路・中標津線など開発道路40路線について、全線にわたる改築の概成をはかるとともに、酪農、林業、漁業、観光などの開発に必要な路線を新たに開発道路として指定し、その開設を促進する。
また、広域観光ルート形成の一環として主要観光地域内における有料道路の新設設備につとめる。
さらに、大規模工業基地、流通拠点港湾地域については、国道、道道の整備と相まつて、都市計画に基づく街路の先行的整備と土地区画整理事業による道路の新設を促進するとともに、これらの道路と幹線道路、高速自動車道との連けいをはかる。
オ 冬季交通の確保と高度化
国道および道道については、除排雪機械の導入、作業体制の整備などにより、全区間の除雪を推進し、とくに交通量の多い道路では、短時間に全車線除雪を完了する。
市町村道については、住民の日常生活、生産活動に支障をきたさないよう、幹線市町村道2万7,000キロメートルを重点に、国道、道道に準じた除雪を推進するとともに、とくに重要な区間を対象に「積寒法」による路線のの指定の拡大をはかる。
また、市街地内においては、融雪を行なう区間の拡大をはかり、
とくに、商店街の歩道、交差点、急勾配の車道などのロードヒーテイングの普及を積極的に推進する。
なお、冬期交通体系の確立と除排融雪技術の開発を促進するため、試験研究体制の充実強化をはかる。
カ 交通安全、沿道緑化等の推進
道路の整備にあたつては、市街地および郊外部の道路について横断施設を設置するほか、歩道の整備を促進し、歩行者の交通安全の確保をはかる。
また、鉄道の高架化、立体交差化をすすめるほか、交差点、橋梁などの道路照明の設置、交通事故多発区間の局部改良および急勾配の車道、橋梁、立体交差区間などのスリツプ防止対策を推進する。
さらに、沿道景観など交通環境の改善をはかるため、街路樹、並木などの植栽を促進する。
所 要 資 金 (100万円)
事 業 名
事 業 費
道 路 (1,240,000) 1,960,000 国 道 650,000 道 道 900,000 市町村道 (740,000) ― 街 路 (500,000) ― 国土開発幹線自動車道 350,000 有料道路 60,000 都市交通 (285,000) ― 合 計 (1,525,000) 1,960,000 総 計 3,485,000
(注)関連部門の再掲分で外数である
(3) 主要指標等
以上の施策を実施することにより、全路線の3分の1が舗装されるなど、道路は著しく整備され、増大する自動車輸送に対応しつつ経済の発展と道民生活の向上に大きく寄与する。
国道と道道は、おおむね全線が舗装され、主要部分がかなり拡幅される。
高速自動車道は、旭川・函館間か完成し、道東、道北に至る部分ほ建設が急がれている。
市町村道は、とくに幹線の整備がすすみ、市町村内の産業経済、住民生活の利便は著しく向上する。
また、都市においては、街路の整備、道路の拡幅、交差点改良、立体交差化、駐車場の整備などがすすみ、札幌市などでは、このほか、高速道路、高速鉄道の建設、鉄道の高架化などもすすみ、円滑な都市交通が確保されるであろう。
一方、農山漁村においては、幹線の市町村道が整備され、国道、道道へも連けいする。
さらに、道路の除雪延長ほ拡大され、冬期間における国道、道道、幹線市町村道については、常時交通が確保されるであろう。
2 長距離.大量輸送の主軸となる鉄道の近代化
(1) 構 想
産業経済の発展と都市化の進展などに伴い、総輸送需要は著しく増大し、輸送手段は一層多様化するものと予想される。
このため、鉄迫は、港湾など他の輸送機関との有機的な関連のもとに、近代化、高速化により、輸送力の増強をはかり、道内はもとより、道・本州の長距離、大量輸送の需要に応える必要がある。
このような観点から、開発の構想は、つぎのとおりとする。
ア 道・本州間鉄道輸送の高速化
(ア) 新幹線鉄道の建設
航空輸送の拡充とともに、道・本州間の近代的輸送体系の形成をはかるため、国土の主軸形成の一環として新幹線鉄道の建設を推進する。
(イ) 青函トンネルの完成
北海道の開発を先導し、わが国経済の発展に寄与するため、青函トンネルの早期完成をはかり、新幹線鉄道の建設と相まつて、道・本州間の時間距離を大幅に短縮する。
(ウ) 青函航送の増強
青函航送の需要は、今後、客貨とも著しく増大するものと予想されるので、このような情勢に対応して、トンネル開通までの青函航送の増強を推進する。
イ 道内鉄道輸送力の増強
(ア) 都市間輸送力の強化
旅客輸送については、主要幹線の複線化、電化を推進し、 また、主要線区の線路改良を行ない、都市間の輸送時間の短縮などを促進するとともに、通勤通学輸送力の増強をはかる。なお、鉄道の高架化を促進する。
(イ) 貨物の輸送体制の整備充実
貨物輸送体制を整備充実するため、コンテナ輸送の拡大のほか、急行貨物輸送網の拡充をはかるとともに、定期貨物列車の設定などによる船舶、自動車との結合一貫輸送、専用列車の設定による物資別適合輸送などを促進する。
なお、北海道・東京間の高速貨物列車の設定をはかる。
(ウ) 地域開発に必要な新線の建設
道内地域における産業経済の発展と住民生活の向上に資するため、これに必要な新線の建設を促進する。
(2) 主要施策
開発の構想に基づく主要施策は、つぎのとおりである。
ア 道・本州間鉄道輸送の高速化
(ア) 新幹線鉄道の建設
新幹線鉄道につし、てほ、青函トンネルを経て札幌までを完成し、さらに旭川までの廷長を推進する。(イ) 青函トンネルの完成
青函トンネルについては、新幹線鉄道を通す規模とし、その早期完成をはかる。なお、新幹線鉄
道の建設、貨物輸送との関連を考慮し、 これに接続する江差線、松前線および本州側津軽線の道路改良をはかる。(ウ) 青函航送の増強
青函航送の増強をはかるため、青函連絡船の新造、神助航路の整備をすすめるとともに、本州側接岸施設の拡充につとめる。
イ 道内鉄道輸送力の増強
(ア)都市間輸送力の強化
函館本線、室蘭本線、千歳線など幹線の複線化、電化をすすめるとともに、その他の主要線区の線路改良を行ない、特急、急行列車を中心とする都市間高速列車網を拡充強化する。
また、道央中核都市圏などにおける通勤通学輸送を増強するため、電車による列車回数の増加と高速化を推進する。
さらに、主要都市における鉄道の高架化の促進につとめる。
(イ) 貨物輸送体制の整備充実
物資流通の拠点となる貨物駅を整備し、これを中心としてコンテナ輸送方式などによる主要駅間の急行輸送網を拡充し、輸送時間の短縮など、貨物の高速輸送体制を充実する。
なお、北海道・束京間については、全国定期貨物列車網の整備の一環として高速貨物列車を運転する。
また、港湾における臨港線の整備、主要地区における輸送基地の建設をすすめ、定期貨物列車を設定して、海上コンテナや自動車との結合一貫輸送を推進する。
さらに、貨物別適合輸送体制を整備するため、苫小牧、留萌など主要港湾における石油基地と内陸主要都市との問の石泊列車を拡充するとともに、セメント、自道車、粉粒体、生鮮食糧品などの輸送に適合した専用列車を設定する。
(ウ) 地域開発に必要な新線の建設
鉄道の新線については、産業経済の発展、道民生活の向上、既設線の輸送改善などを考慮し、地域開元上有効な路線の建設を促進する。
所 要 資 金 (100万円)
事 業 名
事 業 費
新幹線鉄道の建設 200,000 青函トンネルの建設 200,000 既設線の整備による
旅客、貨物輸送増強250,000 新 線 建 設 45,000 市町村道 (740,000) 合 計 695,000
(3) 主要指標等
以上の施策を実施することにより、鉄道は、大幅に近代化される。
青函トンネルと新幹線鉄道の開通によつて、東京・札幌間の所要時間は19時間40分から5時間50分に短縮される。
また、近代化された電車、デイーゼルカーなど快適な高速列車が運転される。
さらに、道央中核都市圏など都市周辺では、通勤通学輸送は著しく円滑になるものと期侍される。
一方、貨物輸送についてみれば、道内主要駅間や道・本州間に急行列車が運転され、貨物輸送の大量化、高速化が著しくすすみ、
自動車、船舶、航空機と有機的に結合した一貫輸送や各種物負別の専用貨物列車の運行により、物資の流通が円滑に行なわれるようになるであろう。
(1) 構 想
わが国における産業経済の拡大、都市化の進展、エネルギー構造の変化などに伴い、今後、港湾取扱貨物量が著しく増大するとともに、工業立地の大規模化、ミリ舶の大型化、海陸一貫輸送などが急速にすすむものと予想される。
このこめ、既存港湾の整備拡充を積極的に推進するとともに、新規模港湾の開発をはかる必要がある。なお、新規大規模港湾については、多額の資金を要するほか、北海道全体の経済規模の拡大などに先導的役割を失たすものであり、広域的な観点から、道がその管理運営にあたることが望まれる。
また、逐年増加する船舶のトン航行安全と大型船舶の就航による離島航路の定期性の確保をはかる必要がある。
このような観点から、開発の構想は、つぎのとおりとする。
ア 工業開発拠点港湾の整備
道内の工業生産は、今後、臨海工業の開発発展を中核として飛躍的に拡大し、
目標年次における出荷額は、 4兆7,000億円をこえるものと推定される。
また、国土の有効利用、産業の効率化などの観点から、臨海工業開発は、今後、著しく大規模化するものと予想される。
このため、工業拠点港湾の整備拡充をはかるほか、用地・用水に恵まれた苫小牧東部地区に新規の大規模工業港湾を建設する。
(ア) 新規大規模臨海工業港の建設
用地・用水に恵まれた苫小牧東部地区に、鉄鋼、石油精製、石油化学工業などを中心とする大規模な重化学工業の立地が見込まれるので、大規模工業基地の建設に必要な港湾の新設を推進する。(イ) 工業拠点港湾の整備
今後、臨海部における工業生産はは、既存の鉄鋼、アルミ工業、石油精製などを中心に著しく拡大するものと推定される。
このため、苫小牧、室蘭、函館、釧路の工業拠点港湾の整備拡充をはかる。
イ 旅通拠点港湾の整備
今後、道央中核都市圏をはじめ、中核都市団などにおける物資流通が大幅に増加するとともに、大規模な広域酪農開発など産業活動や北方圏との経済交流も活発化するものと予想されるので、このような動向に対応して、流通拠点港湾の整備充実をはかる。
(ア) 流通の拠点となる重要港湾、地方港湾の整備
今後における物資の流通の増大に対処するため、流通拠点港湾として、函館、小樽などの重要港湾および十勝、網走などの主要地方港湾における商港機能の充実整備をはかる。
(イ) 新規流通港湾の建設
道央中核都市圏における物資流通の増大と北方圏との経済交流の活発化に対処し、小樽港、苫小牧港、室蘭港の商港機能を補完しうるよう、石狩湾沿岸に新規流通港湾の建設を推進する。
ウ 地域開発拠点港湾の整備
地方港湾は、地域の開発発展に必要な物資の流通拠点として、また、水産基地あるいは離島への連絡港としてきわめて重要な役割を担つているので、各港の果たすべき機能に応じて、それぞれ地方港湾(避難港を含む。
)の整備を促進する。
なお、今後の観光需要に応する港湾施設の整備をはかる。
エ 港湾荷役の近代化
船舶輸送の増大、輸送体系の近代化などに伴い、後湾荷役の効率化をはかる。
このため、流通拠点港湾を中心に、
コンテナ取扱関連施設、フエリーボート接岸施設などの整備をすすめるとともに、荷役施設の機械化などを促進する。
オ 航路標識の整備
船舶航行の安全の確保をはかるため、航路標識の整備を促進る。
カ 離島航路の整備
離島航路については、荒天による欠航がしばしばみられるので、航路の安全、定期性の確保をはかり、離島住民の生活安定に資するため、就航船舶の大型化を推進する。
(2) 主要施策
開発の構想に基づく主要施策は、つぎのとおりとする。
ア 工業開発拠点港湾の整備
(ア) 新規大規模臨海工業港の建設
苫小牧東部地区に、大規模工業基地に必要な新規工業港を建設することとし、防波堤などの外かく施設を完成する。
また、外港区、工業港区の一部について、起大型の鉱石専用船などが航行できるよう、航路、泊地の整備をすすめるとともに、工業用地の造成を促進する。
なお、港外には超大型オイルタンカー用のシーバースの建設を促進する。(イ) 工業拠点港湾の整備
苫小牧港については、水深14メートルの航路掘削をすすめるとともに、公共埠頭の整備、工業港区の完成をはかる。
室蘭港については、陣屋地区の用地造成を終えるとともに、外防波堤を完成する。
函館港については、七重浜、上磯地区に新たな防波堤の整備をすすめるとともに、工業用地の造成を促進する。
釧路港については、西港区の整備をすすめるとともに、工業用地の造成を促進する。
イ 流通拠点港湾の整備
(ア) 流通の拠点となる重要港湾、地方港湾の整備
室蘭港については、崎守、絵鞆地区に公共埠頭を整備する。
函館港については、七重浜地区などに公共埠頭を整備 する。
小樽港については、4号埠頭の完成、色内埠頭と勝内埠頭の増設、高島地区の整備をはかるとともに、臨港施設の整備を促進する。
釧路港については、西港の東防波堤と南防波堤の建設、公共埠頭の整備をすすめるとともに、石油岸壁の整備による石油配分基地の建設を促進する。
留萌港については、南防波堤と北防波堤を建設し、外港区、内港区にそれぞれ公共埠頭を増設整備する。
椎内港については、東防波堤を建設し、中央埠頭と天北1号・2号埠頭を整備する。
十勝港については、北防波堤の建設、南防波堤の延長をはかるとともに、公共埠頭を整備する。
網走港については、東防波堤を延長するとともに、 3号埠頭の整備、外港区の公共埠頭の新設を促進する。
(イ) 新規流通港湾の建設
石狩湾沿岸に新規流通港湾を建設することとし、防波堤など外港施設を概成し、水深12メートル程度の航路、泊地をしゅんせつするとともに、木材、セメントなどの取扱いに必要な公共埠頭の整備、石油配分基地の建設を推進する。
ウ 地域開発拠点港湾の整備
(ア) 主要地方港湾
江差、岩内、羽幌、紋別、花咲、浦河など主要な地方港湾については、防波堤の新設、延長、埠頭の新増設および航路のしゆんせつをはかる。
また、水産業の根拠地として必要な漁業岸壁をはじめ、物揚場、船揚場などの整備を促進する。(イ) その他の地方港湾
その他の地方港湾については、船舶の出入状況、取扱貨物量などに応じ、その整備充実を促進する。
なお、知床、後志、噴火湾沿岸の港湾については、観光港湾として整備をあわせ行なう。(ウ) 離島港湾
離島の主要港湾およびこれと連絡する港湾については、大型船が就航できるよう、外かく施設の整備、航路のしゆんせつを行なうとともに、接岸施設を整備する。
また、離島への所要時間の短縮をはかるため、新たな連絡港湾の整備を促進する。
工 港湾施設の近代化
重要港湾の荷役施設の機械化などを促進するとともに、とくに、室蘭港、函館港、小樽港、釧路港、苫小牧港などには、コンテナ取扱関連施設、フエリーボートの接岸施設とその関連施設などの整備をはかる。
オ 抗路標識の整備
航路標識の充実をはかるため、港湾標識、沿岸標識、障害標識、霧信号所、電波標識などの大幅な整備を促進する。
力 離島航路の整備
離島航路の安全と定期性の確保をはかるため、就抗船舶を500トン級と1,000トン級に大型化する。
所 要 資 金 (100万円)
事 業 名
事 業 費
特 定 重 要 港 湾 13,656 重要港湾 103,682 地方港湾 62,667 新規港湾 (29,065) 126,768 その他 7,067 港湾機能施設等 72,291 航路標識整備 1,958 離島航路船舶整備 2,213 合計 (29,065) 390,302 総計 419,367
(注) ( )内ほ関連部分の再掲分で外数である。
(3) 主要指標等
以上の施設を実施することにより、目標年次における港湾は、基準年次の3.8倍にあたる約2億トンの貨物を取り扱うことができるようになる。苫小牧東部地区には、大型工業港湾の建設が行なわれ、既存の室蘭、苫小牧、函館、釧路なども近代的港湾施設が整備される。
小樽港は、石狩湾な新設される流通港湾とともに、道央中核都市圏の流通拠点として重要な使命を果たすこととなる。
また、函館港は、道南の流通拠点として整備がすすみ、小樽港、室蘭港、釧路港などと関東、関西方面とを直結する貨物船や長距離フエリーボートかひんぱんに就航し、苫小牧港、釧路港などを基地とするコンテナ輸送も行なわれるようになる。
稚内、留萌両港は、道北地域の流通拠点として整備され、その他の地方港湾についても地域の実情に即して整備される。
離島には、フエリーボートが定期運行し、道内市場へ鮮魚介の直結輸送や旅客の輸送が著しく充実するであろう。
4 国際化・大型化に対応する空港の整備
(1) 構 想
産業開発の進展、生活水準の向上などに伴い、今後航空機利用の一般化がすすみ、その輸送需要が著しく増大するものと予想される。
このため、幹線空港については、国土の主軸形成の一環としてその整備をすすめることはもとより、
とくに北方圏との交流など、国際化の進展に対応する国際空港としてその拡充をはかるとともに、また、地方空港については、基本施設、保安施設などの整備を促進し、航空機運航の定期性の確保につとめる必要がある。
このような観点から、開発の構想は、つぎのとおりとする。
ア 国際空港の整備拡充
今後における航空機の大型化、高速化と国際化の著しい進展に対応し、幹線空港を国際空港として整備拡充する。このため、現滑走路など諸施設の整備拡充をすすめ、さらに、全天候性計器着陸装置、大規模滑走路の/新設を推進し、国際空港に必要な諸機能の充実をはかる。
イ 地方空港の整備充実
今後における道内の交通輸送の高速化に対応し、地方空港の整備充実をすすめ、航空機の定期的運航の確保をはかる。
このため、主要な地方空港については、東京など本州主要都市との間を直行便が運航できるようその整備をすすめるとともに、その他の地方空港についても通念運航を確保しうるようその充実強化につとめ、さらにまた、離島空港の整備を促進する。
なお、空港の昇格、管理の改善などにつとめる。
(2) 主要施策
開発の構想に基づく主要施策は、つぎのとおりである。
ア 国際空港の整備拡充
千歳空港については、国際空港として整備拡充し、あわせて国内の幹線空港としてもその利用をはかる。
このため、現在の滑走路を拡充するとともに、ジヤンボジエツト、
SSTなどの就航に備え、4,000メートルの滑走路、全天候性計器着陸装置、誘導路、エプロン、空港夕ーミナルビル、除排雪施設などの新設整備を推進する。
また、高速自動車道、国道および国鉄線に連けいする空港内の道路、鉄道施設の整備を促進する。
イ 地方空港の整備充実
(ア) 主要地方空港の整備
函館など主要地方空港については、B727型級、エアーバスなとが就航できるよう滑走路を2,500メートルに延長し、誘導路、エプロン、空航夕ーミナルビルなどを拡充するとともに、計器着陸装置と除排雪施設の整備を促進する。
(イ) その他地方空港の整備
その他地方空港については、YS-1 1型級が安全に離着陸できるように滑走路を1,500メートルに延長し、誘導路、エプロン、空港ターミナルビルなどを充実するとともに、視覚援助施設、除排雪施設などの整備を促進する。
(ウ) 離島空港の整備
離島空港については、利尻空港の滑走路を1,000メートルに延長し、また、礼文島にる600メートル、奥尻島に1,000メートルの滑走路を新設するとともに、それぞれ付帯施設の整備を促進する。
所 要 資 金 (100万円)
事 業 名
事 業 費
第 一 種 空 港 45,705 第 二 種 空 港 34,575 第 三 種 空 港 3,603 合 計 83,883
(3) 主要指標等
以上の施策を実施することにより、道・本州間、道内諸地域間の航空路は、著しく充実する。
千歳空港には、超高速の新鋭機も乗り入れるよになる。また、各地の地方空港も著しく整備され、札幌以外の主要都市からも直接、東京など本州方面にジエット機で飛ぶことができるようになる。さらに、これら地方空港の間をYS−1
1型機程度の航空機が年中定期的に就航するようになる。
なお、離島空港の整備もすすみ、航空機が本土との間を短時間に結ぶようになろう。
(2) 国の計画
交通通信施設の整備
1. 道 路
北海道の道路は、明治初期以来基幹的な路線から重点的に建設され、地域の開発に大きく貢献してきたが、いまだ、道路密度、整備度ともに低位にあり、さらに、積雪寒冷の気象条件により、冬期交通はかなりの制約を受けている。また、道内の自動車交通は、近年著しい増加を示し、交通渋滞による道路の機能低下が随所にみられ.今後も交通需要はまずます増大するものと予想される。
このような情勢のもとに、道内各地域の特性に応じた飛躍的発展を期するため、道路の計画的先行的な整備を推進して、北海工と本州、ならびに道内各地域を時間的に近接化するとともに、自道車交通の増大と都市化の進展に対処するほか、農山漁村の近代化、新酪農村の建設、大規模工業基地の建設、観光の開発などの推進に積極的に寄与するものとする。
この際、交通の安全確保と道路環境の改善につとめる。
このための主要な施策は、つぎのとおりである。
(1) 骨格道路体系の形成
国土開発幹線自動車道については、道内各地域の発展の方向に即して、全区間にわたり、建設を推進する。
この際、青函フコリートレーン方式の開発、高速フエリーボートなどによる本州と北海道中央部との自動車交通の高速直結化をはかる。
また、これらは補完して骨格道路体系を形成する道路については、重点的な整備を行ない、とくに円滑な自動車交通の確保につとめる。
(2) 主要道路網の整備
主要道路網を形成する国道、道道等については、その整備をおおむね完了するとともに、地域開発を促進する幹線的な道路の整備をすすめ、道路網の充足をはかる。また、自動車交通の増大に対処して必要な再改築を行なう。
(3) 都市道路の杢備
都市ならびに都市周辺の地域においては、広域的な都市計画にもとづく秩序ある発展と都市機能の適正な再配置を誘導するような都市バイパス、都市計画街路等の面的な整備に重点をおくとともに、札樽圏をはじめとする中核都市圏においては、都市高速道路、都市高速鉄道の建設など都市圏構想に即応した総合的な交通体系の形成により、都市交通の円滑化をはかる。
これらの事業の実施にあたつては、鉄道高架、駐車場、流通業務団地の整備など関連する都市計画事業との総合一体的な推進につとめる。
(4) 地方支線道路の整備
農山漁村地域などにおける市町村道については、広域生活圏の形成を促すため、流通の合理化と生産生活環境の改善に積極的な役割を果す道路の整備を大幅に促進する。
(5) 冬期交通の確保
産業活道の活発化と生活の向上をはかるため、冬季交通の確保を積極的に促進する。このため、冬期間における網的な道路交通の確保とその質的向上につとめるとともに、都市においては、除排雪、路面融雪を大幅に促進し、地方支線道路については、生産生活活動の広域化に対応して、除雪の拡大推進をはかる。
2 鉄 道
産業経済の発展と都市化の進展などによる総輸送需要の増大のなかで、鉄道については、中長距離輸送の分野における大量輸送の特性を生かし、他の輸送機関との合理的機能分担のもとに、近代化をすすめるものとする。
このための主要な施策は、つぎのとおりである。
(1) 北海道・本州間鉄道輸送の高速化
北海道・本州間の軒輸送体系の近代化、高速化をすすめるため、国土の主軸形成の一環として、青函トンネルおよび同トンネルを経て北海道中央部にいたる新幹線鉄道の建設を推進する。
(2) 道内鉄道輸送の近代化
函館本線などの幹線の複線化、根室本線などの亜幹線の改良を行ない、動力の近代化を推進して、都下間輸送の高速化をはかるとともに、踏切の立体交差化を促進して、安全性の確保および鉄道交通の円滑化につとめる。
また、貨物輸送体制の整備充実をはかるため、輸送速度の向上、船舶および自道車輸送との協同一貫車輸送の強化、高速貨物列車、専用列車の設定などにより輸送方式の近代化を促進する。
さらに、地域開発上必妄な新線の建設につとめる。
(3) 都市圏鉄道輸送力の増強
札幌圏などにおける通勤通学輸送などの増加に対処するため、車両の増強、列車の高速化をすすめるとともに、都市高速鉄道の建設および鉄道の高架化をほかり、都市圏鉄道輸送の増強、近代化を促進する。
3. 港 湾
北海道の港湾取扱貨物量は、近年急速に伸びているが、今後の産業経済の拡大、エネルギー構造の変化などにともない、
目標年次には約2.2億トンに達するものと推定される。このような貨物量の急増に加えて、工業立地の大規模化、船舶の大型化、専用船化、ならびにコンテナー輸送、長距離フエリー輸送などによる海陸一貫輸送の進展に対処して、主要港湾の整備拡充を積極的に推進するとともに、新たに大規模港湾の建設をはかるものとする。
このための主要な施策は、つぎのとおりである。
(1) 工業港湾の整備美
鉄鋼、非鉄金属、石油、肥料、飼料、紙パルプ、木材等の臨海性工業の発展と工業原材料・製品輸送の増加に対処して、既存の工業港湾の整備拡充をはかる。
さらに、苫小牧東部地区に大規模工業基地開発のための大規模な港湾の建設を推進する。
(2) 流通港湾の整備
産業経済の発展にともなう港湾取扱貨物量の増大と物資流通合理化の要請に対処するため、地域の特性に立脚して、近代的ふ頭の建設など流通港湾の整備拡充をすすめる。
また、札幌圏における物資流通の増大、消費財工業の発展、北方圏との経済交流の進展に即応して、石狩湾沿岸に、流通港湾の整備をはかる。
(3) 地域開発港湾
地域産業の進展にともなう港湾取扱貨物量の増大に対処するとともに、離島連絡および海難防止のため、地域開発に必要な港湾の整備をはかる。
4. 航路標識
北海道沿岸における船舶の海難防上と運航能率の増進をはかるため、港湾標識、障害標識等の整備を積極的に促進して、航路標識の充実をはかる。
5 空 港
経済活動の活発化、所得水準の向上などにともない、航空輸送需要ほ急速に増加しているが、今後、航空機の大型化、高速化による時間距離短縮効果によつて、北海道・本州間および広大な道内の航空輸送需要は、さらに著しく増大し、目標年次には約1,4000万人に達するものと予想される。
このような急増する航空輸送需要に対処して、空港施設を積極的に整備し、北海道・本州間および道内航空路網の確立をはかる。
このための主要な施策は、つぎのとおりである。
(1) 基幹空航の整備
千歳空港においては、防衛のための利用と民間利用とを分離し、国土の主軸を形成するとともに道内航空路網の中心となる基幹空港として、施設の大型化などの整備を行なうほか、北方圏諸国などとの国際交流の進展に関連して国際的空港の規模において整備する。また、空港・都心間交通の円滑化をはかる。
(2) 地方空港の整何
北海道・本州間の航空輸送需要の急増に対処するため、道東、道南において、中核的空港の整備を行ない、大型機による本州直行便の運航をはかる。その他の地方空港については、通年運航を可能ならしめるよう整備を行なうとともに、離島についても空港の整備をすすめて、道内航空路網の拡充をはかる。
(完)
(筆者は道企画部勤務、本会幹事)